円高?円安?割れる今後の市場予測

f:id:fxtradelab:20170119145741j:plain

今週(16日~)のドル円は、先週(9日~)の下落の流れを
引き継ぐ形で、弱い展開が続いています。
月曜(16日)は114円半ばでスタートしましたが、
いきなり113円半ばまで下落、先週安値をあっさり割り込みます。

その後は114円台にいったん戻しますが、
翌日火曜(17日)にはイギリスのメイ首相の演説を警戒して、
リスク回避の流れから続落し、113円を割り込みます。

このメイ首相の演説はなんとか無難に乗り切ったものの、
今度はトランプ氏によるドル高けん制発言が報道され、
結局ドル円はさらに下落、112円半ばまで下値を更新します。
ここでようやく下落一服、翌日水曜(18日)はリバウンドで
上昇が続く展開となりました。

そして、つい先ほどですが、イエレンFRB議長による
利上げに関する発言を受けて、ドル円は急上昇、
再び114円台に乗せてきている、という状況となっています。

それでは、現在の市場テーマについておさらいしておきましょう。

FX課長が解説!現在の市場のテーマ

・トランプ次期政権の政策に対する期待と不安

いよいよですが、今週金曜にトランプ氏の大統領就任式があり
トランプ次期政権がスタートします。

大幅な財政出動と減税によって景気がさらに牽引されることを
期待して、昨年末はものすごいリスクオン相場となりました。
これからは、このトランプ次期政権がその期待へ応えられるかどうか、
どういう政策が打ち出されるのかに注目が集まります。

先週水曜(11日)には、トランプ氏による記者会見がありましたが、
そこで具体的政策が明らかにならなかったことによる失望から、
ドル円は大きな下落を見せています。
期待に答えられなかった場合は、これまでの強烈な上昇の巻き戻しも
起こりえるので、十分に警戒しておく必要がありそうです。

また、トランプ次期政権はアメリカ第一主義を掲げて、
保護主義を唱えている点も注意が必要です。
過激な発言のどこまでをやるつもりなのかは分かりませんが、
あまり行き過ぎてしまうと、市場にもマイナス要因を与えかねないので。

ということで、まずは金曜の就任式におけるトランプ氏の演説ですね。
ここでどういうことが話されるのか、これに注目です。
これからの相場はトランプ氏が何をやってくるか次第
という側面がかなり強いと思っています。

現在の相場は、トランプ相場による年末の超強気な状況から
いったん調整が進んできているタイミングです。
就任式から新たに相場が動き出すはずなので、
その流れを丁寧に分析して、乗り遅れないようにしましょう!

・アメリカ要人のドル高けん制発言

今週、ウォールストリート・ジャーナルの記事で、
トランプ氏が「ドルが高すぎてアメリカは中国との競争に勝てない」
といった内容の発言をしていたことが明らかになりました。

トランプ氏の保護主義の思想を考えると、ドル高を嫌がることは
想像がつくため、ドル高けん制がいつ出てくるかというのは
警戒ポイントでしたが、やっぱり出てきたという感じですね。

これを受けて、ドルはかなり下落をしており、
ドル円も112円台に突入する場面もありました。
アメリカの大統領の為替に対する意向は、
相場にかなり強い影響を及ぼすので、今後も要警戒ですね。

なお、今回の発言は対中国のものだったので、
「そこまで本格的なものではない」という見方もあるようです。
今後、より強い内容の発信が出てきた場合は、
ドル円のトレンドが一気に変わることもありえると思います。
まずは大統領就任式の演説ですが、トランプ氏の為替発言には
これからはずっと気にし続ける必要がありそうです。

ちなみに、今週はFOMCメンバー(地区連銀総裁)の発言も
いくつかありましたが、その中でもドル高けん制が出ています。
「ドル高→輸入物価下落→インフレ阻害」ということですが、
こちらについても注意しておきましょう。

・アメリカの利上げ動向

今月のアメリカ雇用統計も、賃金が大幅増となるなど、
経済指標は好調な内容が続いています。
こういった現状を考えてみると、今年は年3回の利上げも
現実的なのかもしれないな、とも思ったりします。

つい先程も、イエレンFRB議長が、
利上げ時期こそ明らかにしていませんが、
2019年まで年数回の利上げが続くことを予想している
といった内容の発言もしています。

これを受けて、ドル円も強い上昇を見せましたが、
利上げに対する市場の思惑については、
今年も大きなテーマになってきそうですね。

懸念なのは、イエレンFRB議長の任期があと1年と
迫っていることです。
これに対して、トランプ氏が人事権を通じて
影響力を及ぼす可能性もあるようです。

これについても、一応、頭の片隅には置いておきたい
テーマなのかなというふうに考えています。

コラム「2017年の相場はどうなる?」

2017年最初の月ですが、早くも半分が過ぎてしまいましたね!
この数週間でドル円は上下に激しく動きながら、
全体としては昨年末の強烈な上昇の調整をこなしてきている
というようなイメージです。

さて、この後のドル円ですが、一体どういった展開を見せるのか、
今回はそのあたりの見通しを考えてみたいと思います。
とはいえ、今年の相場ですが、アナリストの意見などを見ても、
円高or円安でパッカリ割れていたりと、非常に予想しづらいというのが
正直なところなんじゃないでしょうか。

その原因となるのが、今年の中心テーマであるであろう
トランプ次期政権がいったいどうなるのか読みにくい、ということ。
つまり、結局はトランプ氏次第なんですよね。

まず、トランプ氏が本当に期待通りの政策を実行できるのかどうか。
これによって、大きくシナリオは変わってくるでしょう。
期待に応えるような政策が打ち出さればドル円の上昇は続くでしょうし、
逆に、期待に応えられなければドル円は一気の下落になりそうです。

ちなみに、期待に応えられる場合ですが、
さすがにスピード違反の急上昇だったので、多少現在の調整が
長引く可能性もあるように思っています。

その調整を経てから、直近の高値118.60円をブレイクして
アベノミクスでつけた高値125.80円を目指していきそうですね。

そして、別の要素として、トランプ氏のドル高けん制について
考えておく必要があると思っています。
トランプ氏の保護政策では過度なドル高はネックになるわけで、
急激なドル円の上昇があれば、これを阻止しようする可能性が
高いと思っています。

こういった為替に対する当局の圧力というものが働くと、
ドル円の上昇はへし折られるんじゃないかと見ています。
へし折られるところが、125.80円を超えられないと、
そのあたりが、ドル円の上昇の限界地点として
相当強く意識されるようになりそうな気がしています。

ということで、ざっくりではありますが、

・トランプ氏が有効な政策が打てるかどうか
・トランプ氏によるドル高けん制がいつ出るか

この2ポイントを中心に、2017年のシナリオを考えてみました!
参考になれば幸いです!!